慰霊式が行われたのは、熊本市西区小島下町にある「大荒神宮」です。
熊本県によりますと、97年前の昭和2年9月13日、台風による高潮が発生し熊本県内で423人が犠牲になりました。
当時、小島下町の46人が大きなえのきの木に登ったりしがみついたりして難を逃れたと伝えられていて、大荒神宮は多くの人を守ったこの木を神木としてまつっています。
慰霊式にはおよそ20人が参列し、ことしも神木に感謝するとともに、高潮の犠牲者を悼んでいました。
えのきの木は97年たった今も同じ場所で太い2つの幹を生やしています。
地元の自治会長の宮本英幸さんは「最近、全国的にも災害が多いですが、多くの人の命を守ったご神木に災害が起こらないようにと祈りをささげました。高潮の被害を忘れないよう語り継いでいきたい」と話していました。